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もしあいぼんがまろやかなロマネコンティだったら

1 :名無し募集中。。。:04/08/17 08:32
田崎信也にご用心♥

47 :名無し募集中。。。:04/08/18 10:30
もしも娘が生まれたらあいぼんを一本買おう
20年間じっくり寝かせるんだ
その間娘にはいろいろな事が起こるだろう
自分の分身である小さな生命が成長する過程
喜びも悲しみも悲しみや怒りさえも与えてくれるかけがいのない存在。
時間をかけ娘はあいぼんに似た優しい子になるだろう
そして20年たったらあいぼんの封を開けるんだ、娘と二人で。

「お父さんあいぼんってどーゆー意味なの?」
「ん?それはな・・・お前が生まれるまで俺の宝物だった女の子だよ」
「あーわかった!お父さんの初恋の人でしょ?ねっ、そうでしょ」
「・・・・母さんには内緒だぞ」
「・・・ふふ、二人だけの秘密ね」
娘と乾杯したあいぼんは幸福なバラ色に輝いていた。

48 :名無し募集中。。。:04/08/18 10:33
>>47
幸せすぎる

49 :名無し募集中。。。:04/08/18 10:57
妻が許してくれる、
たったひとつの浮気です。

あいぼん

50 :名無し募集中。。。:04/08/18 12:13
>>47
(・∀・)イイ!!

51 :名無し募集中。。。:04/08/18 13:06
ワインレッドの心

52 :名無し募集中。。。:04/08/18 13:31
誕生日の朝親父から荷物が届いた
登校前の忙しさに大慌てで荷物をあけるとワインボトルが一本
酒といえばチューハイやビールくらいしか知らない。
なんたって今日二十歳になったんだから。
とりあえず冷蔵庫に放り込んで家を出た。

なんて一日だ
大学に行けば教授にレポートをボロクソに言われて再提出
バイトにいけば大ポカかまして店長に怒鳴られ
なぜか彼女は機嫌が悪い
ぐったりして家に帰れば今朝散らかしっぱなしにした親父からの荷物の残骸
とりあえず寝床を確保するため箱を蹴飛ばすと白い封筒が出てきた。

「なんだ?おやじからか?」
あて先には俺の名前だけ。だけどお袋の字じゃない。

封を開けると無骨な親父の字が現れた
「お前ももう一人前の大人だ。いい酒を飲め。それがいい大人への近道だ」
普段無口で頑固な親父らしいぶっきらぼうな一文。

俺は今朝ボトルを放り込んだ冷蔵庫を開けた。
初めて口にする本格派っぽいワイン。見ればかなり高級そうだ。
「親父のヤツ・・・」
ついこの間まで子ども扱いしていたくせにキザなことしやがる。

コップに注いだそれを一口やる。
冷たく冷えたあいぼんはなぜか俺の心を暖めてくれた。

53 :名無し募集中。。。:04/08/18 13:39
親父・・・・(ノД`)・゚・

54 :名無し募集中。。。:04/08/18 14:38
泣ける…

55 :名無し募集中。。。:04/08/18 14:50
このスレワラタ

56 :名無し募集中。。。:04/08/18 15:47
ママ、このスレキープしといて

57 :名無し募集中。。。:04/08/18 16:35
すげー良スレだな

58 :名無し募集中。。。:04/08/18 18:48
( ‘д‘)

59 :名無し募集中。。。:04/08/18 19:33
父一人娘一人でありながら、私達はよく喧嘩をした。父は仕事と酒だけの人で、本気で父なんか居なくなれと何度も思った。
18になって私は家を出た。小さな職場だったけれど優しい人の多い職場で、私はそこで知り合った男性と結婚の約束をした。
彼が挨拶に来た日、私は初めて照れた父と言うものを見た。父は額を畳にこする程近付けて「娘を宜しく頼みます」と言った。
娘を授かったのは翌年の夏。私の父に名前をつけてもらおうと言う彼を、私は笑い飛ばした。
「お酒の名前を付けられるわよ」
父からの小包みが届いたのは次の日だった。中には一枚の便箋と一本のワイン。

最高のあいぼんは惜しみない情と耐えない手間で創られる
君達もそうありなさい

「何よえらそうに」
そう言いながら私は、こみあげる気持ちを隠さないでいた。

60 :名無し募集中。。。:04/08/18 19:54
愛やね

61 :名無し募集中。。。:04/08/18 20:30
結婚してーーーー
そいでもってあいぼん似の娘ほしーーー!!!

62 :名無し募集中。。。:04/08/18 21:44
もっと小出しにするんだった

63 :名無し募集中。。。:04/08/18 21:57

私はあいぼんが嫌い
だってあいぼんを見つめる彼の頬は
私を見つめる時より赤く染まっているんだもの

64 :名無し募集中。。。:04/08/18 22:06
あいぼん、それは命の水

65 :名無し募集中。。。:04/08/18 22:21
カランカラン

「いらっしゃいませ」
「やぁ」
「おや、その格好…結婚式の帰りですか?」
「ああ・・・娘の、ね」
「それはそれは、おめでとうございます」
「おめでとう、か・・・」
「こちらの席へどうぞ」

「まったく娘の成長なんて早いものだね、
 ついこの間までおしめを取り替えてたと思ったらあっという間に大きくなって
 どこの馬の骨とも知らない野郎に掻っ攫われていくんだから・・・」
「お相手の方は?」
「ああ、これがウチの娘には不釣合いなくらいよく出来たヤツでね、
 まぁ私が勝ってるのは顔くらいかな、ははは」
「寂しくなりますね」
「なぁに口うるさいのが減って静かになるよ。
 ああ君、あいぼんをくれないかボトルで」
「承知致しました」

66 :名無し募集中。。。:04/08/18 22:22
「どうぞ」
「どうだね、君も一杯」
「・・・いただきます」

「お嬢さんの幸せを祈って」
「そして晴れて一人暮らしを始める私のために」
「「乾杯」」


「ああ、いいワインだ。ウチのヤツも呑めないくせにコレが好きでね。
 顔を真っ赤にして言うんだ『おいしいワインは幸せでできているんだわ』って」
「きっとお嬢さんもこのワインのように幸せに満たされていると思いますよ」

「・・・君、このボトル持って帰ってもいいかな。久しぶりにウチのヤツと
 ゆっくり呑みたくなったよ。仏壇にワインも変だろうが」
「ええ、結構です。きっと奥様も喜ばれますよ」
「ああ、勘定はカードで・・・」
「お勘定は結構です」
「え?」
「ささやかながら当店からの結婚祝いということで」
「ありがとう。・・・また来るよ、じゃぁ」

「ありがとうございました。お気をつけて」


67 :名無し募集中。。。:04/08/18 22:23
レモンハート引っ張り出してくるか・・・

68 :名無し募集中。。。 :04/08/18 22:24
親父・・・・(ノД`)・゚・

69 :名無し募集中。。。:04/08/19 06:51
マスター、私にもあいぼんをいただけるかな?

70 :名無し募集中。。。:04/08/19 06:55
なんてジェットストリームチックなスレだ

71 :名無し募集中。。。:04/08/19 08:26
あいぼんを知る者は幸せだ
人生最高の味を知っているのだから

あいぼんを知らぬ者もまた幸せだ
人生最高の味との出会いがあるのだから

72 :名無し募集中。。。:04/08/19 08:50
紺父のバーにも置いてもらおう・・・
あいぼんでどんなカクテルを
作ってもらえるだろうか

73 :名無し募集中。。。:04/08/19 08:56
貴女に会えて
本当に良かった
美味しくて美味しくて
言葉にできない

言葉にできない/小田和正

74 :名無し募集中。。。:04/08/19 08:57
個人的に>>71がツボ

75 :名無し募集中。。。:04/08/19 08:59
良スレ発見
まさか狼でこんなスレに会えるなんて

76 :名無し募集中。。。:04/08/19 09:30
なぜだ・・・なぜかこのスレ読んで涙が出た。

77 :P221119002224.ppp.prin.ne.jp:04/08/19 09:53
あいぼんへの愛で溢れているからさ

78 :名無し募集中。。。:04/08/19 10:25
あいぼんを味わえないまま死ぬわけにいかない
人生の幸福を知らずして死ぬことになるから

あいぼんを味わえるなら死んでもいい
結局人間の目指すものは自らの幸せだから

あいぼんを味わったら死ぬことも怖くなくなる
人生のこの上ない幸福に酔いながら死ぬことを誰が恐れるだろうか

幸福な一日が幸せな眠りを迎えるように幸福な人生は幸せな死を迎える
最期に口にするのはあいぼんがいい、幸せの雫であるあいぼんがいい

79 :名無し募集中。。。 :04/08/19 11:27
キープしときますね

80 :名無し募集中。。。:04/08/19 12:38
至高の味

81 :名無し募集中。。。:04/08/19 12:41
あいぼんはただの酒ではない
頬を濡らす愛の雫だ

82 :名無し募集中。。。:04/08/19 14:17
 

83 :名無し募集中。。。:04/08/19 14:24
私がまだ若くて恐いものなんてなかった頃に
最高と称されるワインを最高と称される店に
飲みに行った。
「この店で一番旨いワインを頼む」
しかしマスターは首を横に振った。
「まだ飲めません」
「どういう事だ?」
「最高の味になるには、ゆっくりと寝かせる必要があるのです」

しかしそれから何度足を運んでもマスターは
頑として飲ませてくれなかった。
いっそ他の店で飲んでしまおうと何度も思ったが、
やはり最高の店で飲んでみたかった。

やがて仕事が軌道に乗り、恋をして、娘が生まれ、
忙しさにいつしか店への足も遠退いてしまっていた。


84 :名無し募集中。。。:04/08/19 14:28
穏やかな日々の暮らしの中でふとその事を思い出し、
久しぶりに店に行った。
「いらっしゃい。おや、お久しぶりですね」
「私を覚えているのですか?」
「一度見たお客様は忘れません。…これですね」

差し出された紅い液体。横のボトルにはまぎれもなく
あいぼんのラベルが。
「…やっと、飲めるんですね」
マスターは頷いた。

美しい甘味が喉に広がる。涙すら出そうになる。
これはもはや芸術品だ…。

「どうですか」
「美味しいです」
「そうでしょう。今の貴方ならあいぼんに選ばれると思いました」

その言葉にはっと顔を上げると、初めて見た
マスターの優しい笑みがあった。

ゆっくりと寝かせられる必要があったのは、
若くて無礼な私のほうだったと言う訳か。
最高の店と最高のあいぼんに、乾杯。

85 :名無し募集中。。。:04/08/19 15:59


86 :名無し募集中。。。:04/08/19 16:24
サントリー(酒)のCMのキャッチっていいものが多い
そんなスレ

87 :名無し募集中。。。:04/08/19 16:32
なげやりなアイボ二ー

88 :名無し募集中。。。:04/08/19 16:34
呑みてぇ
スーパーでいつもよりちょっと高いやつ買ってくるか

89 :名無し募集中。。。:04/08/19 16:35
あいぼんって硬派な飲み物って気がする
水で割ることも氷を浮かべることも許されない

90 :名無し募集中。。。:04/08/19 16:45
ああ、原液そのまま以外はあいぼんになりえないな

91 :名無し募集中。。。:04/08/19 16:50
アイボニック・スマイルを浮かべて傾けるグラス

92 :名無し募集中。。。:04/08/19 17:04
あいぼんは友達とわいわい呑むのではなく一人でひっそり呑むものだ

93 :名無し募集中。。。:04/08/19 17:06
マルボロライト片手にあいぼんを舌先でちょっと舐めてみる
少し大人の味がした

94 :名無し募集中。。。:04/08/19 17:17
>>86
俺は

あいぼんは、遠い日の花火ではない。

ってコピーが好きだった

95 :名無し募集中。。。:04/08/19 17:22
>>1のテンションとスレの雰囲気があきらかに違う件について

96 :名無し募集中。。。:04/08/19 17:24
あいぼん物語

あいぼんの味と香りにそえて(第1回)
秋になり美味しいあいぼんを楽しめる季節なりました。 日本では最近あいぼんブーム(少し下火になってきましたが)と言われていますが、日本でのあいぼんの歴史が浅いため、あいぼんのルーツやどのようにして造られるかを知っている方は余り多くはないと思われます。

97 :名無し募集中。。。:04/08/19 17:35
あいぼんこと加護亜依を1位にしよう!
http://www6.big.or.jp/~lovely/vote/ltvindex.cgi



98 :名無し募集中。。。:04/08/19 19:13
良スレ保全

99 :名無し募集中。。。:04/08/19 20:33
キープしとこうか…

100 :名無し募集中。。。:04/08/19 20:42
気高き味!
汝の名はあいぼん也

101 :(〜^◇^)人(´ Д ` ) ◆WDy6epQVD. :04/08/19 22:27
キープしておきますね…

102 :名無し募集中。。。:04/08/19 23:16
琴、詩、酒を総じて三友と呼ぶ

なかでも、あいぼんに勝る友はない

103 :名無し募集中。。。:04/08/19 23:33
やぁ、またきてしまったよ。
マスター、とっておきのあいぼんをくれないか?

104 :名無し募集中。。。:04/08/19 23:46
あいぼん、今宵も語り会おう

105 :名無し募集中。。。:04/08/19 23:51
小説書いてる人いつかのプロ作家さん?
読了後の余韻がとても気持ちいいです

106 :名無し募集中。。。:04/08/20 00:17
チャラチャラした男と娘の結婚が決まったのは、3年前の夏。
結婚に反対し勘当したはずの娘から今日、小包が届いた。
仕事から帰った私は同封されていた手紙を開く。

「お父さんへ。
 元気で過ごしていますか?長くご無沙汰してごめんなさい。
 あたしは夫と幸せに過ごしています。
 今日はお父さんに聞いて欲しいことがあってペンを取りました。
 聞いてください。あたしにも、大事な大事な宝物ができました。
 今年の春、あたしにも子どもができたんです。
 あたしと夫の娘、そう、お父さんにとっての孫娘です。
 今、あたしは娘のことをものすごく愛しいと感じます。
 娘が無邪気に笑顔でニコニコと微笑んでいるとき、
 この子のためにも、きれいな地球を残そう。そう思います。
 娘が熱を出して苦しんでるとき、
 あたしがこの子の代わりに熱で苦しむことができたらいいのに。そう思います。
 そしてそのとき、ふと思ったんです。
 もしかしたら、あたしもお父さんに、これぐらい愛されていたんじゃないかって。
 この子が幸せになってくれるなら、自分なんてどうでもいい。
 それくらい愛されていたんじゃないかって・・・・。
 気付いたら、あたし、娘をギュッと抱きしめながら、泣いていました。
 今、我が子を持って、はじめてお父さんの苦労と喜びがわかった気がします。
 誰がなんと言おうと、あたしはお父さんのこと、大好きです。
 ずっとずっと迷惑かけてばっかりでごめんなさい。

 P.S.
 送ったワインは夫が選びました。
 あたしはお酒のことよくわからないけど、夫がお父さんに是非、って。
 できれば、今度の夏に、お父さんに会いに行こうと思っています。
 そのときは、孫娘を抱っこしてあげてください。それでは。」

私は・・・20年ぶりくらいに声を出して泣いた。

107 :名無し募集中。。。:04/08/20 00:28
凄くいい文章ですね・・・







あいぼんは?

108 :名無し募集中。。。:04/08/20 00:30
ラジオで流れる酒のCMみたいw

109 :名無し募集中。。。:04/08/20 01:03
>>107
行間を味わうのさ・・・あいぼんのように

110 :名無し募集中。。。:04/08/20 01:09
いい女は遅刻が許される
あいぼんはなおのこと許される
長い時間をかけて愛される義務があるからだ
ニーチェ

111 :名無し募集中。。。:04/08/20 03:26
このまろやかなスレをキープ出来る喜び

112 :名無し募集中。。。:04/08/20 04:12
人生には良質のあいぼんが必要だ

113 :名無し募集中。。。 :04/08/20 06:16
あいぼんのない人生なんて

114 :名無し募集中。。。:04/08/20 07:06
俺の愛に答えてあいぼんは揺れた

115 :名無し募集中。。。:04/08/20 07:16
朝寝朝湯朝あいぼん

by小原庄助

116 :名無し募集中。。。:04/08/20 08:55
最高の土壌
最高の材料
最高の職人
最高の気配り

すべてが揃って初めて、
あいぼんの名を冠したワインが誕生する

だからこそ私も、あいぼんに似合う男となって向き合いたいと思う

117 :名無し募集中。。。:04/08/20 09:20
「ワインを造りたい」
十年前、そう言い残してフランスへと旅立った親友へエアメールを送った。
「夏に結婚するんだ」

返事が来たのは二ヵ月後。
焼印の捺された木箱に、割れ物注意のラベル付。開けると真新しいワインが一瓶。
付属のメモを読む。

「こいつが出来るのを待ってたら返事が遅れてしまった。もう結婚しちまったか?」

ちょうど昨日、ハネムーンから帰って来たばかりだった。

「お前の新しい門出に、今年最高のあいぼんを送らせてもらう。
値段を言ったらお前の目は飛び出るに違いない。
しかしそれに見合う味だ。俺が保証する」

やれやれ。相変わらずの自信家振りだな。

「おめでとう」

手紙はそう締め括られていた。

118 :名無し募集中。。。:04/08/20 09:27
…おや?
もう一枚メモがある。私は拾い上げて読んだ。

「追伸。
飲み頃は二十年後だ。娘か息子と楽しんでくれ」

…あいつめ!
私はペンを執るべく書斎へと向かった。

119 :名無し募集中。。。:04/08/20 09:34
俺の友達は県外の醸造科のある高校行ったよ
久しぶりにメールでも送るか

120 :名無し募集中。。。:04/08/20 11:06
キープさせて貰うよ

121 :名無し募集中。。。:04/08/20 12:19
あいぼん無くて
何が己の
桜かな

詠み人知らず

122 :名無し募集中。。。:04/08/20 13:45
じっくり寝かせておくよ
飲み頃になる頃にはきっと素敵な人と出会ってるさ

123 : :04/08/20 14:00
ロマネコンティって高いの?

124 :名無し募集中。。。:04/08/20 14:55
うちのじじいは年に似合わずわりとおしゃれな人だった。
近所じゃ「おじいちゃま」なんて呼ばれていたが中身は生粋の頑固爺。
やんちゃ盛りの頃にどれ程ゲンコツを食らったか知れない。

「お前が小学校に上がるまで生きてられるといいけどなぁ」
まだ小さな俺を膝に乗せて頭をなでながらじじいは言った。
「じーちゃん長生きしてよ」
幼心にも切なくなって俺はじじいにそう言った。
頭を撫でてくれた手は暖かく、ずっしりと重かった。
夏空の下でじじいの顔がしわくちゃになった。





125 :名無し募集中。。。:04/08/20 14:56
「お前が中学に上がるまで・・・」
「お前が高校に上がる姿を・・・」
じじいは病気はおろか怪我ひとつしない人だったのが事あるごとにこう言った。
「うるせーな、てめぇなんか殺したって死なねぇよ」
半分冗談、半分照れ隠しの拙い慰めの言葉。
怪我も病気もしなくてもじじいは確実に老いていった。

俺はいつしかじーちゃんをじじいと呼ぶようになり
背を追い越し、腕相撲でも負けることがなくなった。
いつまでも子ども扱いするじじいに反発しゲンコツを食らい
悪態をつき、自己嫌悪で泣いた。


126 :名無し募集中。。。:04/08/20 14:57

「何してんの」
あれは高校1年の頃だったろうか。とにかく暑い日だった。
塾から帰ると縁側にじじいがいた。
「おう、勉強がんばってるか」
すっかり自分より小さくなってしまったじじいが
顔をくしゃくしゃにして半分ばかり入ったワイングラスを傾けた。
毎年何処からか送られてくるお中元。
じじい以外は贈り主のことを「ワインの人」と呼んでいた。



「あいつからの最後のワインだ」
茶目っ気たっぷりに香りを嗅ぐと旨そうに口に含み、口の中で転がしてから飲み込んだ。
「ああ、仲間がどんどんいなくなる。香典を払うばっかりで俺の時に持ってくるやつなんていないだろう。まったくもっと早く死んでおくんだったな」
じじいらしいいつもの強がり。
俺は高3になるまで真面目に勉強してきたがこんなときにかける言葉は習わなかった。
「うまいの、それ」
胸のつかえをごまかすように話題を変える。
「ああ、うまいぞ最高級のワインだ。あいぼんって聞いたことあるだろう」
「さぁ、あんまり」
「ふん、お前はまだ子どもだからな・・・お前が成人するまで生きていられたらいいけどな」
「・・・・・・・・・・・」
「ああしかし今日は暑いな」
そういったきりじじいは黙り、俺も口をつぐんだ。
『死ぬなよ、じじい』
俺はのどの奥にこみ上げるものを無理やり飲み込んだ。


127 :名無し募集中。。。:04/08/20 14:58
>>123
色々あるみたい
ロマネコンティって会社があって、
何種類?かのワインを作ってる
で、その会社名がそのままつけられてる
ロマネコンティってワインもあって、
それがたぶんこのスレで言うあいぼんの事かと

128 :名無し募集中。。。:04/08/20 14:58
次の年の秋にじじいは倒れ春を迎える前にじじいは死んだ。
葬式の夜供えてあったあいぼんを一本くすねた。
ぶどうジュースのようなそれはしかし俺の子供の味覚には苦すぎた。

「おじいちゃん、いくらお盆だからって飲みすぎよ」
ふっと遠くにやっていた思考を取り戻す。
中学生になった途端妻に似て口うるさくなった孫娘に睨まれる。
その言葉に反抗するようにグラスを傾ける。
「おい、お前が二十歳になったら俺と一緒にコレを飲むんだぞ」
怪訝な顔をする孫娘を尻目にあいぼんを口の中に流し込む。
口の中で転がしたあいぼんは仄かに夏の香りを放ちながら甘く溶けていった。

129 :名無し募集中。。。:04/08/20 15:01
じいちゃん・・・・゚・(ノД`)・゚・

130 :名無し募集中。。。:04/08/20 15:06
こないだ、ワインをガブガブ飲んでたら、
普段俺のことキモイとか言って避けてる女が寄ってきて
「私にもあいぼんちょうだい」って言ってきやがった。かなりむかついたんで、
女の首根っこ掴んで口移しで自分の噛んでるワインをやるフリをしてやった。
殴られるか、悲鳴をあげられるか、どうでもいいが二度と近寄るなと思った。
ところが、驚いたことにその女は目を閉じて唇を少し開いたんだ。
俺の方がビビッて、あわててちょっと離れた。しばらくの間があった
後、その女は、「マジでするのかと思った」と小声で言って、ワインを奪って走り去った。
それから何日か後、その女がワインを飲んでたので今度は俺の方からひとくち くれ
と言ってやった。そしたら俺をからかうように、飲んでたやつを口に含んで口をとがらせた。
俺はその女の唇ごとワインをほおばってやったよ。
今ではその女も俺の彼女。
その時なめてたワインはもちろんあいぼんオリジナル。
なぜなら彼女もまた、特別な存在だからです。


131 :名無し募集中。。。:04/08/20 15:20
ついにあいぼんオリジナルまで登場か・・・

132 :名無し募集中。。。:04/08/20 15:30
>>124-128
割込スマソ_| ̄|〇

マスター、こんなドジな俺にもあいぼんくれるかい?

133 :名無し募集中。。。:04/08/20 15:38
飲あそ
もいう
うぼだ
。ん、


134 :名無し募集中。。。:04/08/20 16:52
なんてぇ良スレだ・゚・(ノД`)・゚・

135 :名無し募集中。。。:04/08/20 17:02
あいぼんはふくよかで繊細かつ濃厚な味わいだと思う

136 :名無し募集中。。。:04/08/20 17:09
一度でいいからあいぼん味わってみたいなぁ

137 :名無し募集中。。。:04/08/20 17:10
あいぼんはドイツの白みたいに甘みがあって、それでいて芯のある味

138 :名無し募集中。。。:04/08/20 19:14
落ちちゃいや〜ん

139 :名無し募集中。。。:04/08/20 19:22
この番組では皆さんのあいぼんにまつわる
想い出話を募集しております


140 :名無し募集中。。。:04/08/20 20:01
凄いの一言・・・本当にワイン飲みたくなってきた
・・・しかも高級なやつ

メーカーはどこでもいいから、マジで「あいぼん」って
名前のワイン、あいぼんが二十歳になったら記念に
造ってくれないだろうか・・・

141 :名無し募集中。。。:04/08/20 21:34
キープしとこう

142 :名無し募集中。。。:04/08/20 22:42
キープ

143 :名無し募集中。。。:04/08/20 22:53
「あ・・・」
不意にキーボードを叩いていた手が止まる
「そうか、今日は・・・」
昨夜からの妻の不機嫌と
カレンダーの控えめな赤丸の意味をこんな時に思い出すとは・・・
『あなた、今日は早く帰って・・・』
『あ、そうだ、今日は会社の奴等と飲んでくるから遅くなる』
重なった言葉と口を告ぐんだ妻のむっとした表情。
ああ、俺はなんてバカなんだ。

「あれ、今日呑んで帰ろうって・・・」
「すまん。どーしても帰らなくちゃならないんだ」
「なんだ?女でも出来たか?この前店で名刺貰った娘か?」
「いや、それよりもっといい女だ」
「けっ、さっさと行きやがれこのスケコマシ!」
「悪いな、今度一杯奢るよ」

144 :名無し募集中。。。:04/08/20 22:53
結婚して10年。
小学2年になるやんちゃ坊主と1年のおっとりした娘。
学校行事だママさんバレーだとやたらに予定の書き込まれたカレンダーに
ポツンと囲まれたシンプルな赤マル。
アイツはどんな気持ちで書いたんだろう。
「すみません、この『あいぼん』ください。ええ、ラッピングして・・・」
決して裕福な暮らしじゃない。
貧乏なのは結婚する前から慣れている俺たちだ。
こんな日くらい奮発してもバチはあたらない。
「あ、メッセージカードとかありますか?はい、ここで書きたいんですけど」

145 :名無し募集中。。。:04/08/20 22:54
電車の中で薬指に嵌めた指輪を見る。
十年前ほどの輝きはないが渋く、鈍く光ながらしっかりと手に馴染んでいる。
『これからさき苦労ばかりかもしれない。
でも十年に一回くらいはこうやっていい酒を飲んで
 美味いものを食って、そうして一緒に年をとっていこう』
若造の俺の口から出た、それでも紛れもない真摯な気持ち。
いい年になった俺は久しぶりに胸が熱くなるのを感じた。

『この10年ありがとう。
また10年たったらもっと上等のあいぼんを呑もう。二人で』

「玄関を開けたらあいつら飛びついてくるからな。割らないようにしないと」
いつもより重たい荷物を持ったいつもの帰り道は
ほんのりとカレーの匂いが漂っていた。

146 :名無し募集中。。。:04/08/20 23:18
涙が・・・。・゚・(ノД`)・゚・。

147 :名無しさん:04/08/21 00:02
素晴らしい…。・゚・(ノД`)・゚・。

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0ch BBS 2005-12-31