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ノノ*^ー^) えりがナマタでえりながカメで |||9|‘_ゝ‘)
213 :
名無し募集中。。。
:2011/12/19(月) 04:45:01.28 0
大丈夫、大丈夫。そう自分に言い聞かせてドアノブを握る。
絵里は舞台もやったことあるしドラマにも出たことあるんだから、演技はできる。
心配すべきは彼女のほうだ。と言っても今日は留守番を頼んでるだけなんだけれど、それでも不安だ。
仕事中は大人扱いされるといえど、まだ中学二年生の女の子だ。ちゃんとご飯食べてるかなあ。
「何してんの?」
後ろから声をかけられ振り向くと、きょとんとした顔で――鈴木香音ちゃんが立っていた。
早く開けなよと目で言われ、慌ててドアノブを押す。が、開かない。
「もーこのドアは引くの。何回も開けてるでしょ」
「あ、ごめん…」
ずっと年下の女の子に呆れられる自分が情けなくなった。
自分も以前はよく出入りしていたレッスンスタジオの楽屋。それが、こんなにも遠く感じる。
過ぎた時間の流れを痛感した。
衣梨奈が言うには、明日振りをつけるから亀井さんがモーニング娘。にいたときみたいにやってくれたらいいです。
ということらしいが、本当かどうか怪しい。もし一度覚えた振りを確認する日だったとしたら絵里は何も出来ず立ち尽くすことになる。
ちょっとメンバーに確認してよと聖ちゃんにメールさせたところ、衣梨奈の言うことは正しかった。
ワクワクを上回る緊張感。なんだか転校生のような気分。ま、転入先は一度行ってた学校なんだけどね。
214 :
名無し募集中。。。
:2011/12/19(月) 04:45:53.76 0
「じゃあ今日は新曲の振りをつけます。10期は事前に練習したから大丈夫だよね」
先生は変わっていなかった。衣梨奈の中身が絵里だって知ったら先生びっくりするだろうなあ。
先生のカウントの声、響く足音。体を動かしていくうちに思い出すあの日々。
徐々に感覚を取り戻していく中、こういう瞬間は変わらないんだと嬉しくなった。それと同時に、寂しくもなる。
ガキさんもさゆもれいなも、絵里がいたときと全然違うもん。すっかり大人になってるって感じ。
たまに会って話すときはそんな顔しないじゃん。
複雑な気持ちを抱きながら、休憩の間も後輩を指導するリーダーの後ろ姿を見つめた。
「じゃあ音楽に合わせます」
先生がラジカセのボタンを押し、流れる音楽に合わせて手を叩く。
踊るのって楽しいなあ。すっかり忘れていた感覚に胸が躍った。
レッスン開始から二時間。一旦今日の練習は終わり。帰ったら衣梨奈に教えてあげなきゃ。
そう思いながらスポーツドリンクを飲んでいると、頭に温かい感覚。
「いーくたあ。ダンスうまくなったじゃん」
温かい手のひらの持ち主は、ガキさんだった。思わず息を飲む。
何緊張してんの絵里。相手はあのガキさんですよ。
「そうですかね・・・」
「そうだよ〜別人みたいだったもん」
まあ別人なんですけどね。
215 :
名無し募集中。。。
:2011/12/19(月) 04:46:13.50 0
「なんか、カメ思い出したよー」その言葉に思わずガキさんを見上げる。
「カメってほんと楽しそうに踊るのよ、ライブのとき。もちろんレッスンのときは真剣なんだけど。
今日の生田見てたらなんとなくそれ思い出した」
ガキさんってアホだけど鋭いとこあるよねと再確認。あと、やっぱりメンバーのことちゃんと見てる。
さすがリーダーですよ。もし――絵里がいたら、サブリーダーだったのかな・・・
「生田?」
「あ、えと・・・え、じゃない亀井さんってどんな人だったんですか?」
「んっとねえ・・・ぽけぽけぷうでだらしなくてすぐ寝るしすぐふざけるしすぐ人のことバカにするしそのくせなーんも考えてない。
・・・ように見せかけて、実はいろいろ考えてる、優しい人かな。そういやこないだ会ったんでしょ、さゆみんと三人で」
ガキさん、あんた本人目の前にしてよくそんなこと言えるね。
こちとらすごく恥ずかしいよってそりゃ今絵里は衣梨奈なんだから当然か。
「あ、はいでもあんまり話せなくて・・・」
話す前から入れ替わっちゃったんですよね。
「じゃあまた会えたらいいね」
「あの、あと・・・私のことはどう思います?」
ガキさんは一旦真顔になってから吹き出した。そう、この人は一旦考えるの。考えるとき無になるの。
まるでコンセントが抜けた電化製品みたいに。
「そーんなのKYの一言だよ」
「えーKYじゃないですよー」
「ま、頑張り屋さんなとこは好きだよ」
そう言いながらスタジオを出る背中を見てふと周りを見渡すと、残っているのは絵里たちだけだった。
急いで後ろを追いかける。衣梨奈には今日つけた振りと一緒に、ガキさんが言ってたことも教えてあげよう。
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