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【管理人指数】ベリーズ家に下宿することになった ５号室【上昇中】

14 ：名無し募集中。。。：2010/11/27(土) 23:46:57.95 O
第一回


ある日曜の朝、ベリーズ荘に千奈美の絶叫が響く。

「ない!!どこにもないよ―!!」

朝食の席についていた佐紀 雅 茉麻 友理奈 梨沙子は顔を見合わせた。

「また始まったゆ」
「ちぃ今度は何をなくしたんだろ」
「カップラーメンを没収した時もうるさかったデスね」
「携帯じゃないの?私は今回は千奈美の携帯にかける役はイヤだとゆいたい かけようとしたら見つかった事が何回あったか…」
「うちだってこういう時いつも高い所をさがす役ヤだよ」

やがてバタバタ足音をたてながら千奈美がダイニングにやって来た。

息を切らしながらの千奈美の言葉は皆の予想を裏切るものだった。

「うちの大切なチョビンがどこにもない〜!!」



15 ：名無し募集中。。。：2010/11/27(土) 23:48:16.06 O

「ふぉえ?チョビンって何デスか?」
「携帯じゃないならいいんだけど」
「あの汚いぬいぐるみでしょ まだ持ってたの？」
「うち本棚の上とかさがすのヤだからね」
「ちゃんと部屋を片付けないからだゆ」


それぞれ勝手な事を言う一同。
確かに千奈美の部屋は散らかっているため、ものがなくなる事はよくある。携帯はゴミ箱の中からお気に入りのベッキーの本は枕の下からメイクポーチはソファーの裏から…という具合だ。

千奈美がギャアギャアうるさいので仕方なく付き合わされた誰かがそれを見つける場合が多い。

見つかる場所は千奈美曰わく"絶対あるわけない""散々捜した"所である場合が多く、住人たちにはすっかりあきれられているのだ。


千奈美の説明によればチョビンとは謎の生き物のぬいぐるみで、小さい頃から大切にしてきたものらしい。
昔は寝るときも必ず一緒だったのだが、最近は枕元に置いていたという。

「なのに今朝起きたらなくなってるんだもん!」
また騒ぎ出す気配を見せる千奈美。
しかたない、とばかりに立ち上がったのは佐紀だった。

「朝から騒がないの!私が一緒に見てあげマスよ」



16 ：名無し募集中。。。：2010/11/27(土) 23:54:45.19 O

「相変わらず散らかってマスねぇ」

千奈美の部屋に入るなり呆れる佐紀。確かに部屋の中はひどい有り様だった。
物という物が床に散らばっていて足の踏み場もない。

「違うよ―チョビンをさがしたからこうなってるだけで もうちょっとはきれいだもんに―」
「そうだといいデスけど」

少しずつあたりを片付けながらチョビンをさがす2人。

チョビンが置いてあったベッド横のスタンドを中心にベッドの下や布団の中まで捜して行く。

「こんな所にあるわけないもん!寝るときスタンドの上にいたんだから!」
「そんな事いいながらあるわけない場所で見つかるのがパターンじゃないデスか」


タンスの中やテレビの陰など捜索範囲が段々広がって行くがチョビンは見つからない。

「アレ これは何デスか」
本棚から見つかった1冊のノート。表紙には"マル秘ダジャレ帳"と書かれている。



17 ：名無し募集中。。。：2010/11/27(土) 23:56:14.53 O

「ダジャレノートは捨てたって言ってたじゃないデスか」
パラパラとページをめくる佐紀。
「"店員を肉まん"をこえるダジャレの可能性について?フムフム…"あんまんを使ったダジャレ"?
1.あんまんはあんまい!
2.あんまんを…」

「見ちゃいやあっ!!!」

その後嫌がる友理奈を呼んで来て天井裏まで捜してみたものの、結局部屋からチョビンは見つからなかった。

佐紀たちがダイニングに戻ると住人たちはまだ揃っていた。
見つからなかった事を佐紀が話すとざわつく一同。

そんな中千奈美が話し出す。

「誰かがうちのチョビンを誘拐したんだもんにー」

皆が顔を見合わせる。
「あんなぬいぐるみいらないよwあんまり可愛くないし」と雅。
しかし千奈美はさらに続けた。

「佐紀ちゃん、チョビンをどこにかくしたの?」


第一回 了

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0ch BBS 2005-12-31