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【管理人指数】ベリーズ家に下宿することになった 5号室【上昇中】
100 :
名無し募集中。。。
:2010/12/02(木) 22:09:52.81 O
第四回
窓にカーテンがかかり薄暗い梨沙子の部屋。
最初に飛び込んで来たのは、目に水晶を埋め込まれたドクロであった。
テーブルにおかれたドクロはどういう仕組みなのか爛々と目が光りパクパク口が動いている。
「光るのいやあぁっ!」
ドクロの横には黒猫の剥製やわら人形などが飾られている。
「釘が刺さってるのいやあぁぁっ!」
床にはなにやら怪しげな呪文が描かれ、壁には鹿の頭の剥製が…。
「鹿の首いぃひやはぁぁぁっ!!!」
お香まで焚かれた梨沙子の部屋はまさに魔女の住処そのもの…こんなものがベリーズ荘の一角に存在していたとは。
「菅谷君、ちっチミの部屋はどうなってるのかね? これ怖いよ〜!」
思わず探偵キャラが崩れる千奈美。
「私魔女が好きなの それもマンガとかのかわいい魔女じゃなく本物っぽい恐い魔女がいいんだゆ―」
「それ普通逆だと思いマス」
101 :
名無し募集中。。。
:2010/12/02(木) 22:14:43.67 O
「前はこんなじゃなかったでしょ梨沙子」
「夜ラーメンが食べられないから、かわりに部屋の模様替えをがんばってたんだゆ 楽しいからみやもやるといいゆ」
屈託なく笑う梨沙子にどう反応すればいいかわからない雅であった。
部屋に踏み込んだ茉麻がカーテンを開け放ち、明かりを点けるとかなり不気味さは和らいだ。
茉麻を中心に部屋の捜索を始める一同。
しかし部屋の見た目以上におかしな物はさすがに見当たらない。
発見されたのは机に置かれていた日記帳くらい。
梨沙子が小さい頃から欠かさずに書いているというものだが、その中身は本人以外に見た者はいなかった。
手にとった佐紀がパラパラめくってみると、梨沙子の日記とは実は毎日食べた物を記した食日記である事がわかるのだった。
8月×日夜みんなでお祭りに行ってお化けやしきに行った
焼きそば リンゴ飴 わた菓子 かき氷 じゃがバターを食べた おいしかった
という具合だ。
学生ドキドキの夏祭りの夜も、梨沙子にとってはおいしい物をたくさん食べた、と言う意味しかないようである。
102 :
名無し募集中。。。
:2010/12/02(木) 22:16:48.68 O
「これを見てもカップラーメン友の会はやってないんデスね」
佐紀が梨沙子に声をかける。まだ友の会が活動しているのではないか、と疑っていたのだろう。
「実は夜中に抜き打ちチェックをしようと思ってたの 必要なかったみたいデスね」
「イヒィ〜りーの部屋にはもうカップラーメンないんだゆ♪お腹すいてもガマンするゆ」
「偉いわよ 梨沙子」
またしても抱き合う茉麻と梨沙子。それにしてはなんでやせないのかな、とちょっと疑問が晴れない佐紀であった。
「梨沙子君 この戸棚はなにかね カギがかかってるぞ」
「イヒィ〜これはただの危険物棚だゆ♪ 私危険物取扱者の資格を持ってるんだ〜」
「ふぉえ?危険物取扱者ってなんデスか?」
「まだ乙1と6しか持ってないゆ 全部取りたいんだけどネ」
「じあえんそさん?!それにきしょうさん?!こんなの何に使うんデスか!」
「ただのコロコロコレクションだゆ せっかく資格取ったから♪」
103 :
名無し募集中。。。
:2010/12/02(木) 22:18:48.56 O
「危険物取扱者なら乙4を取らないとダメよ梨沙子…ガソリンや灯油を扱う一番需要が高い資格でしょ? 」
茉麻が冷静にアドバイスをするが、そういう問題なのだろうか?
「茉麻の言う通りだよ、菅谷君!ついでに言えばボイラー技士や電気工事技士も持ってないと単独では役に立たんよ、チミ」
千奈美まで口を出す。次亜塩素酸や希硝酸についての知識は一般常識なのか?と苦悩する佐紀。
「ベリーズ荘に何を持ち込んでるんデスか〜!!」
「大丈夫だゆ佐紀ちゃん ちゃんとカギをかけて保管してるから」
「そうね もちゃんと中和剤も備えられてるし 成長したわね梨沙子!」
「ママありがとうだゆ―!」
ベリーズ荘の魔女、梨沙子の部屋の捜索が終わり、次は雅の部屋だ。
梨沙子の部屋では黙ったままだった雅は、自分の部屋の前に来るとやっと口を開いた。
「捜すのは千奈美と佐紀だけにして!」
雅のただならぬ気迫を感じて茉麻と梨沙子は部屋の前で待つ事にするのだった。
104 :
名無し募集中。。。
:2010/12/02(木) 22:20:00.23 O
数分後、部屋から出てくる3人。
「みやはああいうの使ってたんだ〜便利だね〜今度私も買いに行こ!」
千奈美はなぜか感心しきりである。
友理奈の部屋に向かいながら茉麻は佐紀に小声で聞いてみた。
「みやの部屋になにがあったの?」
「約束したから話せまセン」
「ヒントだけでも欲しいゆ〜」
梨沙子の上目づかいのおねだりに負けた佐紀は、「じゃあちょっとだけヒントをあげマス」
とこっそりとポケットからメモを取り出して何かを書き、茉麻と梨沙子に渡すのだった。
「あなたたちは知らなくても困らない物デスから」
佐紀は2人を置いて行ってしまった。
「これなんだゆ〜?」
「私にもわからないわベイビー」
2人が覗き込むメモにはたった1文字が書かれているだけだった。
D
第四回 了
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