スレ大杉なんで2chブラウザ推奨

これ参考にがんばって!!1 → 板追加手順

■掲示板に戻る■ 全部 1- 101- 201- 301- 401- 501- 601- 最新50
川*^A^)ノ<道重さん可愛いデス 6さゆみん

162 :名無し募集中。。。:2010/05/14(金) 23:41:47.73 0
もともとそうだったのかはわからない。
なんでそうなのかも、さゆみは知らない。
ただ、わかっているのは。
それが、彼女の持っている、体質のようなものだということ。

リンリンには。
さゆみしか知らない、秘密がある。

・・・

「遅くなっちゃいましたネ。そろそろ帰ります」
「うん、そうだね。わー、外真っ暗だあ。…あ、そうだ。雨戸閉めるの忘れてた」
「ア、私閉めます」

うちに遊びに来ていたリンリン。
帰り際にそんなやりとりをすると、気が利く彼女はさゆみの代わりにベランダに向かった。
人の家だというのに、何かと気遣ってくれるリンリンは本当にやさしい。

茶色い髪が肩で揺れるのを眺めて、ちょっと幸せな気分になる。
今日は一日一緒に買い物をして、こうして家にまで送ってくれて。楽しかったな、って考えた。
相変わらず照れ屋だけど、帰る前にキスくらいはさせてもらおう。

そんな風に思いながら、しばらくリンリンの背中を見ていた。
そして。
仰ぐように夜空に目を向けているリンリンを見て、ふと気づく。

…なかなか、雨戸を閉める動作に移らない。
それどころか、完全に動きを止めてじっと立ち尽くしている。
なんだろ。
何か見てる…?

163 :名無し募集中。。。:2010/05/14(金) 23:44:26.62 0
「…!!」
そして、さゆみはハッと思い出した。
もしかして。
いや、まさか。
…いやいやいや、きっとそうだ。

「ちょ、リンリン今日って…!」
慌ててベランダに走る。
立ち尽くすリンリンの後ろから外を見ると。

―そこには、くっきりと妖しく光る、大きな満月があった。

「…ねえ、リンリン…」
やばい、と思ったときにはもう遅かった。
ゆっくり振り向いたリンリンの目が、月と同じように妖しい光を放つ。
普段の天真爛漫な笑顔からは想像もつかない。
締め付けられるような鋭い視線に囚われて、身動きすらできなくなってしまう。

「…さゆみ、さん」
…そう。
リンリンは、満月を見ると豹変するのだ。
照れ屋で純粋ないつもの彼女は、どこかに消え失せて。
満月の夜に現れるリンリンは、怖いくらい欲望に忠実なサディストに変わってしまう。

「…あの、リンリン…。その、明日も早いから…」
「ソレが…なにか?」
「…んッ…」
頬を指でゆっくりとなぞられる。
指先がとても冷たい。
そのまま、静かに顎を上に向けられて。
形ばかりの抵抗は、あっさりと意味をなくしてしまう。

164 :名無し募集中。。。:2010/05/14(金) 23:46:19.93 0
「本当は…抱かれたいのデスヨネ?」
「あ……」
「ねえ…さゆみ、サン」

不思議なのは。
この、吸い込まれそうな瞳。
この目で見つめられるとなぜか。
言いようもなく、ある欲望が膨らんできてしまう。
理性をなんとか働かせようとしても、どうしてもかなわない。
それは…

「はぁ……はぁ…」
「…言ってクダサイ。どうして欲しいか…」
わかってるくせに。
もう、何度かこういうことがあって、知ってるくせに。
ああ、でも。
もう、頭が働かない。
さゆみは無条件に降伏してしまう。

「はぁ…ねえ、リンリン……い、いじめて…。さゆみのこと、めちゃくちゃにして欲しいの…」
リンリンが満月で豹変してしまうように。
さゆみも、リンリンの目を見ると豹変させられてしまう。
いつもやさしくて穏やかなこの手に、壊されたくなってしまう。

「…可愛いデスネ」
「ん…」
細められた目が、心臓を跳ねさせる。
ひざまづいて、腰にからみついて。
こんな自分は自分じゃない。
そう思っても抗えない。
見上げたリンリンは、満足そうに口角を上げていた。

121KB
続きを読む

掲示板に戻る 全部 前100 次100 最新50
名前: E-mail(省略可)

0ch BBS 2005-12-31