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女子高生になって矢島舞美をいじめよう!

629 :木崎絵里花:2008/02/19(火) 02:32:50.53 0
どしゃ降りの雨の日だった。
放課後、帰ろうとすると私の傘が見当たらない。
やられた。きっと、伊集院の取り巻き連中が隠したのだろう。
有原栞菜を生徒会室に連れて行った日。私が有原に耳打ちをしていたのが、気に食わなかったらしい。
「木崎さんには、少しペナルティが必要ね」
その日以来、私の物が頻繁に無くなる。子供じみたやり方だと思うけど、少しづつ心が潰れていくのが分かる。
下駄箱の所で呆然と雨空を見上げてると、隣に人の気配を感じる。  矢島舞美だ。彼女も空を見上げていた。
伊集院の取り巻きは、ぬかりが無い。ちゃんと矢島の傘も隠している。

しばらくの間、二人で止みそうにない雨を眺めていた。沈黙を破ったのは矢島舞美だった。
私の方を見て、ニコっと微笑むと「雨宿り、やめた」そう言って水色の粒の中に飛び出していった。
幾つもの水溜りを見事に飛び越し、あっと言う間に校門まで辿り着いてしまった。
彼女が私の視界から消えると、少し残念な気持ちになった。まるでダンスのステップの様な身のこなしを、もっと見ていたかった。
また、一人になる。雨脚はさらに強まる。矢島舞美が走り抜けたコースを、校門まで目で辿って見る。と、その時、校門に人影が現われた。
それが矢島舞美だと気づいた時、私の胸は確かに高鳴っていた。
矢島は、校庭を舞う様に戻ってきて、雨に打たれたまま私に言った。「おいでよ」
「だって、矢島さん・・・」「舞美でいいよ」そう言うと矢島は、私の手を掴んで走り出した。「ちょ、ちょと」
矢島に引っ張られて、飛ぶように校庭を走り、雨の街を駈ける。走りながら矢島が言う「綺麗でしょ」「え?」「雨の街って」
「うん!」いつのまにか私は、走りながら笑ってた。水溜りをわざと蹴散らして、まるで子供みたいに。
駅に着き、お互いのずぶ濡れ姿を見て、また笑った。「舞美って、小学生みたいだね」「あ!舞美って呼んでくれた」
「本当だ」また笑う。「木崎さん、下の名前は?」「絵里花」「絵里花った呼んでもいい?」伊集院たちに聞かれたら、と思い一瞬、迷った。
舞美が私の思いを察して言った。「あっ!もちろん、二人の時だけ」
一瞬でも迷った自分を情けなく思い「誰が居たってかまわないよ」と言った。
また、伊集院の顔がよぎったけど恐怖心は無かった。もう一度、今度は出来るだけキッパリと言った。「絵里花って呼んでよ」

あなたに名前を呼ばれた時、わたしは、わたしに近づけたような気がした。だから、もっと呼んで私の名前を。もう、二度と迷わないから。


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