もし熊井ちゃんとりしゃこが核戦争後の荒廃した世界を当てもなくさすらう旅人だったら　第2章

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レス数が900を超えています。1000を超えると表示できなくなるよ。

373 ：名無し募集中。。。：2007/11/21(水) 15:49:42.85 0: >>351の続き

夜
夕飯はいつもと変わりなく絵に書いたような幸せそうな風景がそこにはあった
食事も終わり一息ついたところで
「話があるんだ」と真剣な眼差しで切り出す佐紀
テーブルに2人をつかせて話し始めた
佐紀が明日の朝家を出ることを切り出すと女はひどく驚いていた
男は腕組みをしたまま目を閉じてジッと聞いていた
なぜ旅立つのかいつから考えていたのか足りない言葉ながらも自分の口で一生懸命話した
2人とも何も言わずにその言葉を聞いていた
全て話し終えると
「どうしても行くの？」と不安げに女が尋ねた
女も事情はよく分かってるがでもそれは少女のすべき事ではないのは明らかだった
しかし佐紀はただ大きく力強く頷くだけだった

「私のワガママで勝手な事言ってごめんなさい」頭を深く下げる佐紀
女は声を殺して泣いていた
佐紀は胸が痛んだ
男は黙ったままだった
重い空気が流れる
「明日は早くに出発します　今までありがとうございました　おやすみなさい」
沈黙に耐えかねた佐紀はそう言い残して部屋に行った
ドアを閉めた後女の泣く声が佐紀の耳にも届いた

佐紀は2人に手紙を書いた
そこには温かい家庭で育ててくれた事たくさんの愛情を注いでくれた事に対する感謝
突然旅立つことを決めたことを詫びる言葉
順序もなにも関係なく思いつくままひたすら書き綴った

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