もし熊井ちゃんとりしゃこが核戦争後の荒廃した世界を当てもなくさすらう旅人だったら　第2章

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レス数が900を超えています。1000を超えると表示できなくなるよ。

342 ：名無し募集中。。。：2007/11/21(水) 00:00:17.16 0: >>313の続き

音を立てないようにドアを開けると男が立っていた
「　おっ!　お父さん．．．」寝ているとばっかり思っていたので不意に現れた男の姿に声が続かない
「どうしたこんな時間に　そんな格好で」真剣な表情で佐紀の目を見据え言った
「べつに...」視線をそらす佐紀
「この間言ったよな　『言いたい事が有ったらちゃんと言うんだぞ』って」
コクリと無言で頷く佐紀
「お前が強くなりたいって言った日からこんな日がいつか来ると思ってた
　だから止めはしない　佐紀の人生だ　佐紀の思うように生きてみろ
　でも　それなら佐紀の口からちゃんと俺と母さんに説明しろ
　そして　こんな逃げるような真似じゃなく　堂々と胸を張って行け」
「...　」佐紀は俯いて黙ってその言葉を聞いていた
「何も言い返さないのか？お前の決心はそんなもんなのか？」男は強い口調で言った
月が静かに2人を見守る
「...分かった」俯いたまま佐紀は言って家の中に戻る
テーブルに置いた手紙を取り部屋に戻る佐紀
その姿を見送る男

男が振り返り夜空を見上げ独り言を呟いた
「やっぱり忘れられないか...」

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