スレ大杉なんで2chブラウザ推奨

これ参考にがんばって!!1 → 板追加手順

■掲示板に戻る■ 全部 1- 101- 201- 301- 最新50
ガキさん小説━━━セカイの終わりはまだ来ない━━━

214 :セカイの終わりはまだ来ない・序 〜Case-001 加護 亜依〜:2007/11/05(月) 00:58:36.39 0
>>87の続き

「何でそういう事聞いたかって言うとね…人間って誰かに必要にされなてないとダメになっちゃう生き物だと思ったからなんだ。
 昔は…私の事を好きでいてくれる人とか、必要としてくれる人に感謝したりする事なんてなかったんだよ。
 そういう人たちは私が何にも努力しなくても自然に出てくるもんだと心のどっかで思ってたんだ。
 だからファンの人たちにも…。マネージャーさんからは『感謝しろ』とか言われてたけど、何で私が感謝しなきゃいけないのかなんて分からなかった。」
「そんな、だってファンの人たちは私達を支えてくれる一番大切な人たちじゃないですか!」
「今は私もそう思ってるよ…遅すぎたけどね。
 でもその時は、どこの会場に行ってもいっつも同じ人たちが前の席にいてさ。
 その人たちは私が調子いい時でも悪い時でも同じように踊ったりしてたし、同じような感じで騒いでたり…
 …『この人たちは結局私の事なんてどうでもいいんじゃん』って思ってた…。」
「そんな…そんなの違いますよ…絶対に…。」
「…今は、感謝したいと思ってる。
 もう絶対あの人たちの顔は見れないってわかった時、素直にそう思えたの。
 自分から動き出さないと、誰も私の事なんて必要としてくれないってわかって………?………あぁ、そっか」
「『…そっか』って…どうしたんですか?」
「私、みんなに必要とされたいからモーニングに入りたい思ったんやった…
 忘れてた…今の今まで…。
 …それだけ…ただそれだけが欲しくて…
 そしたら、私の事を、わかってくれる人にいつか会えるって…あの時思ったから…」

加護さんの顔がどんどん、いつか見た、あの『加護さん』の顔に近づいていく。
私にとって、生涯忘れ得ぬ顔。
初めて見たモーニング娘。のミュージカル。私がモーニング娘。になる前に、家族と一緒に見たミュージカルの。

そう、あの時ベッドの上で悲しそうな目をしていた、あの心臓病の少女の悲しそうな顔が私の横にあった。

50KB
続きを読む

掲示板に戻る 全部 前100 次100 最新50
名前: E-mail(省略可)

0ch BBS 2005-12-31