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ノノ*^ー^) えりがナマタでえりながカメで |||9|‘_ゝ‘)

163 :名無し募集中。。。:2011/12/18(日) 02:19:14.55 0
つづきー

よりによって最も会いたくない人物が入って来た。
とにかく此処は上手く誤魔化さないといけないがどう話すのが正解だろうか。

「そうなんですよ道重さーん。聞いて下さいよぉー」

急に不正解をぶっこむな!
困ったように笑いながら話す衣梨奈の脇腹を小突きたくなったが、絵里はなんとか我慢した。
話しかけられたさゆみはといえば、きょとんとした顔をしている。
そりゃそうだ、いま声を発したのは衣梨奈であるが、見た目はあくまでも亀井絵里である。
確かに絵里は普段から突拍子もない発言をするが、さすがにそれはある程度の場の空気を読んだ上でのことである。
いま、この状況でこの発言はどう考えてもおかしい。
絵里は普段は使わない脳みそをフル回転させてこの場を切り抜けようとする。

「アハ。絵里、頭打っておかしくなった?」
「そうなんですよ。えりな、いま、亀井さんと」

そこまで言いかけて絵里は思わず「さ、さゆぅ!」と叫んだ。
後輩である生田衣梨奈が急に自分のことをそういう風に呼んだことで、いよいよさゆみは不信感をあらわにした目を向ける。
ああ、そんな目で見ないで、怖いよさゆ…と思いながら絵里は言葉を繋ぐ。

「い、いま、亀井さんとゲームしてて」
「ゲーム?」
「ほら、あの、お互いが入れ替わっちゃった体で話すゲームです」

我ながらなかなか苦しい言い訳だなと思いながらも、絵里はそう言った。
絵里は一瞬さゆみが考えている隙に、衣梨奈に目を向け、話を合わせるようにアイコンタクトをする。
この状況ならば、絵里の言いたいことも分かってくれるはずだと期待する。

164 :名無し募集中。。。:2011/12/18(日) 02:21:36.53 0
「え、ゲームなんですかぁ?」

全然通じねえ!
話には聞いていたが、此処までとは思っていなかった絵里は衣梨奈の肩をガバッと持ち、部屋の隅に連れていく。

「話し合わせて。とにかくさゆには入れ替わった話は内緒」
「なんでですか。道重さんなら分かってくれますよ」
「あのウサギが信じてくれても解決はしないし…」

絵里はふと、思った。
たぶん、本気で話せばさゆみは分かってくれるはずだ。
だからこそ、まだ話したくなかった。話せば彼女は、真面目にどうすれば戻るかを考えるはずだから。
下手をすれば、その場に居た自分のせいだと妙な責任を感じるかもしれない。そんな余計な気苦労はかけたくなかった。
絵里はそう考え、とにかく此処は黙っておくようにと衣梨奈に念を押した。
衣梨奈もなんとなく理解したのか、小声で「はい」と呟き、ふたりはさゆみに向き直った。

「で、そのグダグダのゲームはどうすれば終わるの?」

さゆみは苦笑しながら絵里、中身は衣梨奈を見つめていった。
衣梨奈は一瞬だけ言葉に詰まったが、「疲れたので帰ります」と宣言すると、さゆみは「相変わらず亀井絵里らしいねー」と笑った。

モーニング娘。に在籍している間も、ときどきふざけて敬語、ですます調で話していたおかげでなんとか誤魔化し切れたようだった。
絵里は深く息を吐くと、その場に置いてあったカバンを手にした。
あ、これって私のだけど生田ちゃんのじゃないやと、同じく自分のカバンを手にしていた衣梨奈のと交換し、事務所をあとにする。
衣梨奈も不安そうな目をしながらも、絵里の後ろを歩き、ふたりは亀井家を目指した。
ああ、本当に明日が休みで良かったと、絵里は心の底から思った。
だけど、この調子で本当に大丈夫かなと、頭をかいた。衣梨奈の髪はサラサラで、ちょっと羨ましいなと思った。

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0ch BBS 2005-12-31