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もしもベリメンが隣の家の幼なじみだったら・・・
391 :
名無し募集中。。。
:2011/01/09(日) 01:38:27.57 0
>>390
おれはふと後ろを振り向いた。後ろの、一番後ろの窓際の席に…この間の女の子が座っている。
「あれ?」
同じクラスになったらしい。全然気がつかなかった。でも、とりあえずおれが話をしたことあるのは彼女だけだ。ちょっと話しに行こう。
「…こんにちは」
「あっ…こんにちは…とゆいた…」
彼女は口をモゴモゴさせている。引っ込み思案なんだろうなぁ、きっと。おれも似たところがあるから、何となく彼女の気持ちは分かる
気がした。
「同じクラスになったね」
「…うん」
「何かあったら頼むよ。ほら、おれ…分かんないことだらけだし」
「うん」
おれと彼女が話をしていたら、さっきの女の子…千奈美ちゃんって言ったっけ…がやってきた。
「あれー?知り合い?」
「…うん、まあ」
「へー…うち、千奈美!よろちく!」
彼女…まあさちゃんにも同じように手を差し出す千奈美ちゃん。まあさちゃんはちょっと驚きながらも、その手を優しく握り返した。
「えへへ、友達、ともだち」
『…おれもあんな風になれたらいいのになぁ』
今思い出せば、彼女の『人と仲良くなるまでのスピード』はとても速かった。人づきあいでは仲良くなるまでのスピードも大切な要素。
おれは自分にない、彼女の『才能』が羨ましくなったのを今でも覚えている。
正直に言うと、知らない人ばかりの新しいクラスで、見る人見る人、みんながみんな同じ顔に見えてしまった。そんな中に放り込まれた
おれは、一人ぼっちで迷子のような気分になることを覚悟していた。だから、いきなり手を差し伸べてきた千奈美ちゃんの姿勢が…
かなりの戸惑いはあったけれど…嬉しかった。
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