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ケータイ小説家りさこ 5台目

1 :名無し募集中。。。:2008/01/10(木) 23:21:51.28 0
          .    _________
          ∩ ∩   |只今充電中・・  .  . |
         | ∪ |   . |少々お待ち下さい・・.|
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       __|★ノノハヽ   Zzz・・・
 ┌┐   | \州*´ ー`リ、カチカチスヤスヤ
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 └. ̄     ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
ケータイ小説家りさこ 4台目
http://mamono.2ch.net/test/read.cgi/morningcoffee/1197797774/
まとめサイト
ttp://natsuyaki.hp.infoseek.co.jp/wolf/hokan.html

101 :名無し募集中。。。:2008/01/13(日) 17:29:44.39 0
素直になれってみやは言うけれど、
それは無理だと思いました。
好きだという気持ちは確かにあるけれど
素直にそれを受け入れることはまだできないんだな、
と自分の心に問いかけていました。
やっぱり心のどこかには、
好きになっちゃいけない、なんて思っている自分がいて。

それを打ち破らないと、だめなんだ。
そう思っていてもできないから、ちなみはもどかしいのでした。
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  ★ノノハヽ  _
  从*´∇`) / /
   /  つ//  ジャンジャカ 
        ̄

102 :名無し募集中。。。:2008/01/13(日) 17:40:38.47 0
次の日、みやがももを裏庭に呼び出して言いました。
「もも、昨日、ちぃとケンカしたんだって?」
「え・・・なんで・・・ってちなみが言ったんだ」
「うん、・・・泣いてたんだよね、ちぃ・・・」
「・・・ちなみが?なんで?」
怒ってたくせに。
逆ギレしたくせに泣くなんてどういうことなんだろう。
「・・・うち、言うかどうか正直すごい迷った。
でも、・・・言わなきゃ二人は前に進めないんだ。
特にちなみは、自分の心におっきいバリア張っちゃって、
それを打ち破れないでいるの。
記憶なくしちゃって、自信をなくしてるし・・・。
だから・・・思い切って言うね」
みやは大きく深呼吸をしました。
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   ☆ノハヽ  _
   ル*’ー’リ / /
   /  つ//  カチカチ
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103 :名無し募集中。。。:2008/01/13(日) 17:44:08.53 0
一体何のことだろう。
前に進めないってどういう意味なんだろう。
・・・ももが首をかしげていると、みやは言いました。
「・・・ちなみは、もものことが好きなんだ。
しばらくモヤモヤしてたみたいだけど、
この間ちぃと話してて、そうだって気付いたみたい。
そばにいてくれて、笑顔をくれるももが好きだって言ってた。
昨日そっけなくしちゃったのも、
ももが「笑顔がステキな人」とか言ったでしょ?
それに妬いてちなみはそうしちゃったんだよ、たぶん。
それにね、ちなみは、自分はももを好きになっちゃいけないって言うんだ。」
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   ☆ノハヽ  _
   ル*’ー’リ / /
   /  つ//  カチカチ
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104 :名無し募集中。。。:2008/01/13(日) 17:46:54.20 0
「ももは自分のことを思い出してほしくて、
だからそばにいてくれるのに、
好きになったりして困らせたくないし、
好きなったら失礼だって思ってるみたいで。
・・・しかも、ももには好きな人がいるし、
好きになっちゃいけないんだって・・・
ま、そういう風に思ってるらしくてね、ちなみは。」
「・・・みーやん・・・それほんと?」
「うち、ウソつかないってば。」
「・・・だよね・・・。でもそんな・・・ちなみが・・・」

ももは激しく混乱していました。
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   ☆ノハヽ  _
   ル*’ー’リ / /
   /  つ//  カチカチ
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105 :名無し募集中。。。:2008/01/13(日) 17:49:59.29 0
「もものことが好きで、でも忘れちゃって、
・・・それでもまた好きになる、なんて・・・
ちなみはよっぽどももが好きなんだね。」
みやはももに微笑んで見せました。
「さっきも言ったけど、悩んだの。これ、言うの。
ちなみの気持ち勝手にペラペラ喋っちゃいけないかな、
って思ったけど、でもこのままじゃちなみもももも、
苦しいんじゃないかなって・・・
もも、昨日辛かったでしょ?「どんな人?」なんて聞かれてさ。
目の前にいるのに、何も言えないんだもんね。」
「みーやん・・・うん、もも・・・辛かった・・・グス」
みやに優しくされて、いろいろ言ってもらって
ももは自然と涙を流しているのでした。
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   ☆ノハヽ  _
   ル*’ー’リ / /
   /  つ//  カチカチ
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106 :名無し募集中。。。:2008/01/13(日) 17:58:24.27 0
「あ、ごめん・・・泣かせるつもりじゃ・・・」
みやは焦ってももを抱きしめました。
「いいの、嬉しいだけだもん・・・平気だよ・・・」
涙を流しながら笑うとみやは安心したように笑い返してくれました。
「きっと・・・ちなみからは何も言えないと思うんだ。
ほら、ちなみ・・・照れると怒っちゃうタイプだしw
・・・だから、ももが言ってあげてほしい。
そしたら、ちなみも素直になれると思うし、
殻破ってくれるんじゃないかなーって・・・。
・・・お節介ならゴメンネ。」
「・・・ううん、そんなこと・・・もも、ちゃんと考えてみる。」
「うん、わかった・・・ちなみのこと頼んだ!」
みやはそう言って悪戯っぽく笑いました。
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   ☆ノハヽ  _
   ル*’ー’リ / /
   /  つ//  カチカチ
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107 :名無し募集中。。。:2008/01/13(日) 18:00:23.44 0
「グス・・・・じゃあ、ももからも・・・お節介。」
「えっ??な、なに?」
「・・・みーやんも、素直にならなきゃいけないよ。」
「え、?ど、どういう意味?」
「わからないなら考えて?じゃあ、先行くね!」
ももは走ってその場を後にしました。
鈍感さんなみや。
動き出すとは思えないけれど、
何か考えてくれれば、と思うのでした。
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   ☆ノハヽ  _
   ル*’ー’リ / /
   /  つ//  カチカチ
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108 :名無し募集中。。。:2008/01/13(日) 18:03:26.53 0
再び動き始めた物語

109 :名無し募集中。。。:2008/01/13(日) 18:03:47.56 0
悩みながら、苦しみながら、ももを好きになってくれたちなみ。
ももは嬉しくてたまりませんでした。
言ってくれたみやに感謝し、ももは幸せでした。
ちなみのために、自分のために、
ももは「好き」だという気持ちを伝えようと思いました。
過去のことは今は考えたくない。

今、ちなみはももを好きになってくれたのだから。
だからももも、今のちなみを好きになろう。
過去を振り返るのはそれからでも全然遅くはない。

そう心に決めて、みやに言われてから数日後、
ももはちなみのいる病院へ向かうのでした。
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   ☆ノハヽ  _
   ル*’ー’リ / /
   /  つ//  カチカチ
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110 :名無し募集中。。。:2008/01/13(日) 18:05:22.49 0
さて、ももちな動き出しました。

今日の夜書けないので今書いちゃいました。

みやは他人には敏感なようですw

てなわけで今日はオシマイ。

111 :名無し募集中。。。:2008/01/13(日) 18:07:23.89 0
乙っす
ドキドキします

112 :名無し募集中。。。:2008/01/13(日) 19:07:44.02 0
乙です
思わず応援しちゃいますね〜

113 :名無し募集中。。。:2008/01/13(日) 19:42:27.24 0
お疲れ様です
続きが楽しみです!

114 :名無し募集中。。。:2008/01/13(日) 21:09:04.66 0
ル*’ー’リ<うふふ

115 :名無し募集中。。。:2008/01/13(日) 21:50:30.96 0
まじ乙すぎる

116 :名無し募集中。。。:2008/01/13(日) 22:36:21.97 O
キタ━━━( ´∀`)・ω・) ゚Д゚)゚∀゚)・∀・) ̄ー ̄)´_ゝ`)-_)゚∋゚)´Д`)゚ー゚)━━━!!!!

117 :名無し募集中。。。:2008/01/13(日) 23:48:19.15 0
続きが待ち遠しい

118 :名無し募集中。。。:2008/01/14(月) 01:07:21.42 0
保守っときます

119 :名無し募集中。。。:2008/01/14(月) 02:20:55.39 O
川*^∇^)<ホ!エンジョイだっての!

120 :名無し募集中。。。:2008/01/14(月) 03:36:41.92 0
( ・e・)

121 :名無し募集中。。。:2008/01/14(月) 04:17:30.81 0
↑この人も読んでるのか・・w

122 :名無し募集中。。。:2008/01/14(月) 05:20:52.30 O
州*‘ -‘リ<保全はするに越したことはないもん♪

123 :名無し募集中。。。:2008/01/14(月) 07:06:55.18 O
从o゚ー゚从<危ないとゆいたい

124 :名無し募集中。。。:2008/01/14(月) 09:21:36.53 O
ほしとく

125 :名無し募集中。。。:2008/01/14(月) 11:29:14.67 O
从*´∇`)<ほぜん・・・

126 :名無し募集中。。。:2008/01/14(月) 13:24:13.95 O
ル*’ー’リ<保全ですよ♪

127 :名無し募集中。。。:2008/01/14(月) 14:54:59.99 0
ノk|‘−‘)<保全しとくかんな

128 :名無し募集中。。。:2008/01/14(月) 14:56:48.57 0
州*‘ o‘リ<みやのためにほぜんするもん

129 :名無し募集中。。。:2008/01/14(月) 16:08:33.81 O
ノノl*∂_∂'ル<り、り、りさこのためにほ・・・なんでもない

130 :名無し募集中。。。:2008/01/14(月) 17:08:28.55 O
ル ’ー’リ<ほぜんですぅ

131 :名無し募集中。。。:2008/01/14(月) 18:47:43.38 0
州*‘ o‘リ<ほだもん♪

132 :名無し募集中。。。:2008/01/14(月) 20:00:42.15 0
州*‘ o‘リ<もんもん♪

133 :名無し募集中。。。:2008/01/14(月) 21:19:45.61 0
州*‘ o‘リ<もももん♪

134 :名無し募集中。。。:2008/01/14(月) 22:37:59.72 0
州*‘ o‘リ<もん♪

135 :名無し募集中。。。:2008/01/14(月) 23:29:33.07 0
   ρ
  ,;;::::::;::::;,
 C*‘ -‘D<キー
@:::∪∪
  ∪∪

136 :名無し募集中。。。:2008/01/15(火) 00:37:30.79 0
ル ’ー’リ<ほですぅ

137 :名無し募集中。。。:2008/01/15(火) 01:24:11.22 O
川*^∇^)||<ほエンジョ〜イ♪

138 :名無し募集中。。。:2008/01/15(火) 02:18:23.08 O
从´∇`从<ほだもんに〜♪

139 :名無し募集中。。。:2008/01/15(火) 03:28:05.79 0
ほぜん

140 :名無し募集中。。。:2008/01/15(火) 04:29:14.97 O
寝る前保全

141 :名無し募集中。。。:2008/01/15(火) 06:26:57.49 O
ル*’ー’リ<保全しますぅ〜♪

142 :名無し募集中。。。:2008/01/15(火) 07:29:32.84 0
おちrmn

143 :名無し募集中。。。:2008/01/15(火) 09:00:34.09 O
研修前ほ

144 :名無し募集中。。。:2008/01/15(火) 11:30:35.21 O
>>143
州*‘ -‘リ<何の?

145 :名無し募集中。。。:2008/01/15(火) 14:01:14.68 O
ほぜん

146 :名無し募集中。。。:2008/01/15(火) 15:41:10.81 O
州*‘ -‘リ<ほぜんするゆー

147 :名無し募集中。。。:2008/01/15(火) 16:45:38.01 O
川´・_・リ<ほっ

148 :名無し募集中。。。:2008/01/15(火) 16:46:27.83 0
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       __|★ノノハヽ   Zzz・・・
 ┌┐   | \州*´ ー`リ、カチカチスヤスヤ
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149 :名無し募集中。。。:2008/01/15(火) 17:12:53.10 0
梅雨の季節が終わりを告げ、
夏を迎えようとしていました。
昨日までの雨は完全に上がり、外は、
暑いのか暖かいのかわからないけれど、
太陽がキラキラと輝いていました。
制服が夏服に変わり、半袖のももは、
土曜日の放課後、ちなみの病室を訪れました。
病院内は半袖ではまだ少し肌寒かったです。

ちなみは、お昼寝をしていました。
暖かいからかなぁ、と思い、ももは起こさないように
気をつけながら、ちなみのベッドの隣のイスに座りました。
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   ☆ノハヽ  _
   ル*’ー’リ / /
   /  つ//  カチカチ
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150 :名無し募集中。。。:2008/01/15(火) 17:17:24.81 0
ちなみに会うのは久しぶりでした。
あの日、喧嘩別れみたいになった日から
ここには来ていなかったからです。
みやに言われた言葉と、自分の気持ちを
考えていたら結論が付くまでは来ることはできませんでした。
そして今日、その日がやってきたのです。

眠っているちなみの、
長いまつげ、しっかりと閉じた唇、寝返りをうつ仕草、
すべてがももを刺激して、ももはすごくドキドキしていました。
ももはちなみからもらったネックレスを握りしめ、
ちなみが目を覚ますのをじっと待っているのでした。
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   ☆ノハヽ  _
   ル*’ー’リ / /
   /  つ//  カチカチ
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151 :名無し募集中。。。:2008/01/15(火) 17:21:04.89 0
「ん・・・・あれ・・・・」
1時間ほど経った頃、ちなみが目を覚ましました。
「・・・もも?」
ベッドに横たわったまま、目を擦るちなみ。
ももはベッドから立ち上がり、ちなみの頬を撫でました。
「おはよう、よく寝てたね。」
「ももっ・・・なんで・・・」
「なにが?どうして来たのかってこと?
慌てないで、ちゃんと話をするから・・・。」
頬に触れながら、優しくそう言うと、
ちなみは上半身を起こして、不安げな瞳でももを見つめました。
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   ☆ノハヽ  _
   ル*’ー’リ / /
   /  つ//  カチカチ
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152 :名無し募集中。。。:2008/01/15(火) 17:26:30.27 0
「・・・うちのこと・・・嫌いになった・・・・?
だからっ・・・来てくれなかったの・・・?」
ずっと不安そうな顔をしているちなみはそう言いました。
「ふっ・・・あはは、違うよ」
笑いながら言うと、今度はちなみの顔が拗ねたようなものになりました。
「・・・不安だったんだもん・・・嫌われちゃったって・・・
ももごめんね・・・ごめんなさい・・・」
頬を撫でているももの手を上から掴んで、
両手でぐっと握り締めてきました。
微かに震えていて、ちなみを見つめると、
ちなみは泣き出してしまいました。
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   ル*’ー’リ / /
   /  つ//  カチカチ
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153 :名無し募集中。。。:2008/01/15(火) 17:30:41.92 0
「えっ・・・ちょ・・・泣かないでよ」
びっくりしてちなみが握っていないほうの手で
ちなみの頭を撫でてあげると余計に泣いてしまいました。
ももはどうしていいかわからず、
ちなみのベッドに腰掛けて、ぐっと抱き寄せました。
「泣いちゃダメだよ・・・ちなみ・・・
それに・・・ももは怒ってないし、嫌ってもいないよ?
だから・・・ここにいるんだよ?」
ももの胸の中で泣き続けるちなみに言ってあげると、
顔を上げてちなみは言います。
「ほんと・・・?グス、お別れ言いにきたんじゃないの?」
「えぇ?そんなの言わないよー・・・もう、ばかなんだから・・・。」
ももが言うと、ちなみは少しだけ笑顔になって
「・・・ごめん・・・ありがとう。」と言いました。
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   ル*’ー’リ / /
   /  つ//  カチカチ
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154 :名無し募集中。。。:2008/01/15(火) 17:32:11.11 0
「笑ってよ、ちなみの笑顔が好きなんだから・・・ね?」
「う、うん・・・」
頷いたちなみは太陽みたいに眩しく微笑みました。
「うん、そのほうが可愛い!」
「あ、あは・・・ありがと。」

ちなみが泣き止んで、落ち着くのを待って
ももは話を始めるのでした。
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   ル*’ー’リ / /
   /  つ//  カチカチ
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155 :名無し募集中。。。:2008/01/15(火) 17:34:32.71 0
・・・それにしても、まさか間逆のことを考えているなんて。
ももは告白をしにきたのに。
ちなみはお別れを言いにきた、なんてね。
早く安心させてあげたかった。
好きだと伝えて、安心させてあげたかった。
ネックレスの意味は伝えられないけれど、
それがももとちなみを繋ぐ大切なものなのだと
知ってほしかった。
そしたらいつも安心していられると思うから。

ももは改めて、ちなみを愛しいと感じているのでした。
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   ル*’ー’リ / /
   /  つ//  カチカチ
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156 :名無し募集中。。。:2008/01/15(火) 17:40:22.39 0
「みや、気持ち悪い。」
「えーりさこひどいなぁ・・・エヘヘ」
「ね、サキちゃん、みや気持ち悪いよね?」
「うーん、まぁ、確かに。」
「二人ともひどいなぁ」

みやとサキちゃんとりさこは公園で芝生に寝転がって
空を見ていました。
土曜日の午後、暖かくて、眠くて。
りさこはみやの腕枕で眠ってしまいそうでした。
でも、みやがニタニタしているので気持ち悪かったのです。
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  州*‘ -‘リ / /
   /  つ//  カチカチ
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157 :名無し募集中。。。:2008/01/15(火) 17:42:45.65 0
サキちゃんはりさことみやからは少し離れた位置で、
空を見ていました。
「うちね、今日は気分がいいの。それだけ」
「なんでーねーなんでー?」
りさこがみやに甘えるように言うと、
「秘密。そのうちわかるよ」
と言うのでりさこは首を傾げました。
「ずるいねーみやは」
「だよねーりさこ、みや、変だよねー」
二人でそんなことを言っても、みやは
何も言い返しませんでした。
だから、きっとものすごく機嫌がいいんだろうな、と思うのでした。
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  州*‘ -‘リ / /
   /  つ//  カチカチ
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158 :名無し募集中。。。:2008/01/15(火) 17:46:31.16 0
「みや、気持ち悪いし、二人で御飯食べに行こうか」
サキちゃんがそう言いながら立ち上がりました。
「うん、一緒に行くゆー♪」
りさこも立ち上がって、歩き出しました。
「あ、ちょっと、二人ともひどーい!待ってよー!」
みやが慌てて追いかけてくるので、
りさことサキちゃんはキャッキャ言いながら
みやから逃げました。
バカみたいなことだけど、楽しくて、幸せで。
りさこの心は満たされているのでした。
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  州*‘ -‘リ / /
   /  つ//  カチカチ
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159 :名無し募集中。。。:2008/01/15(火) 17:51:13.97 0
「あのね、ももの好きな人はどんな人って言ったっけ?」
「・・・笑顔が・・・ステキな人?だっけ・・・」
ちなみは不機嫌そうに、でも、
怒ったりしないように、自分にセーブをかけて言いました。

ももはベッドに座って話を始めました。
ちなみは上半身を起こしたまま、話を聞いてくれました。

「その人ね、きっともものこと、好きなの。
両思い、なんだよね。たぶんだけどさ。」
「そう・・・なんだ・・・付き合うの?」
ちなみが無理してそんなことを言いました。
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   ル*’ー’リ / /
   /  つ//  カチカチ
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160 :名無し募集中。。。:2008/01/15(火) 17:54:55.81 0
「どうかなぁ。ももはそうしたいけど、
その人がどう思っているのか、わかんないから。」
「聞かないの?」
「聞いてもいいのかなぁ、でも、ふられちゃったらショックだから。」
「ももをふっちゃう人なんかいないよ。」
「そう思う?ありがと、勇気、でた・・・じゃあ言おうかな。」
「うん、きっとその方がいいよ。」
ちなみの無理がそろそろ限界っぽいので、
ももはちゃんと言ってあげることにしました。
言葉を選んで、大切に、伝えることが出来るように。
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   ル*’ー’リ / /
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161 :名無し募集中。。。:2008/01/15(火) 18:03:04.89 0
「・・・ちなみ、もものこと、好き、ですか?」
「えっ・・・もも何言って・・・あ・・・」

ももの言葉を理解したのか、ちなみは固まりました。

「ももはちなみが、大好きだよ。」
ちなみの目を見て、ちゃんと伝えました。

ずっと言いたかった言葉。
ずっと心に隠してきた言葉。
ももの好きな人。
ももの大切な人。
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   ル*’ー’リ / /
   /  つ//  カチカチ
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162 :名無し募集中。。。:2008/01/15(火) 18:07:43.52 0
「ももがここに通い詰めていたのは、
ちなみが好きだから、毎日会いたかったから。
もものことを思い出してほしかったから。
だから、ここに来て、ここにいるだけでももは幸せだった。
もちろん、同時に苦しかったけどね。
いくら好きになっても、それは意味がないことだと
・・・思っていたから・・・・・。」
「ももっ・・・ひょっとして・・・うちが記憶をなくす前から・・・」
「そうだよ、ずっと大好きだった。好きで好きでしょうがなかった。」
「もも・・・う、うち・・・ゴメン・・・知らなくて・・・」
泣きそうな顔になってちなみが言うものだから
「なんで謝るの、知らなかったのなら、しょうがないじゃない。」
優しく笑うと、ちなみはほっとしたような顔になるのでした。
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   ル*’ー’リ / /
   /  つ//  カチカチ
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163 :名無し募集中。。。:2008/01/15(火) 18:12:24.55 0
「・・・うちもっ・・・うちも・・・ももが好きだよ・・・」
ちなみは声を振り絞ってそう言いました。
「そう、ありがとう、すごく、嬉しい。」
ちなみに抱きつくと、ちなみはももを抱きしめました。
「ずっと気にしてた、気になってた・・・
そばにいてくれて、優しくしてくれるものこと・・・
けど、うちはももを知らなくて、申し訳なくて、
好きだなんて言えなくて、・・・苦しくて・・・
それに、ももには・・・好きな人がいるって・・・
見えないその人にすっごく妬いて・・・」
「その人は、ちなみなんだよ。」
「うんっ・・・嬉しい・・・嬉しいよ、もも」
さらにきつく抱きしめられて、ちょっと苦しかったけど
それ以上に嬉しくて、ももはちなみに身を任せていました。
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   ☆ノハヽ  _
   ル*’ー’リ / /
   /  つ//  カチカチ
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164 :名無し募集中。。。:2008/01/15(火) 18:19:40.96 0
「もう絶対忘れないから・・・もものこと、大切にする・・・」
「ありがとう、お願いね、ももも、大切にしてあげるから」
お互い泣きそうになりながら、言葉を交わしていました。

ももはちなみの記憶が戻ることをすでに諦めていました。
そのうえで、戻らなくてもいい、と思っているのでした。
戻らなくたって、二人は幸せなのだから。
だからこれでいいのだと思っているのでした。
幸せだったことも、つらかったことも、
二人の思い出をちなみが覚えていなくても、
今、これから作っていくことが出来るから。
過去に未練を残しても、先には進めないってわかっていたから。
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   /  つ//  カチカチ
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165 :名無し募集中。。。:2008/01/15(火) 18:25:25.56 0
ちなみがしてしまったことは咎められるべきことです。
でも、原因はすべてももにありました。
りさこを傷つけてしまったことも、
ちなみが自分で身を投げたことも。
みんなが辛い思いをして、ああいう結果になったのです。
ちなみがももを忘れたことも、それはきっと
もものせいなのだろうと思っていました。

だからちなみにはもうあのことは思い出して欲しくなかった。
忘れているならそれでいい。
ももがすべてを背負ってあげるから。
何が出来るかなんてわからないけど、
きっと支えてあげるし、きっと大切にしてあげる。
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166 :名無し募集中。。。:2008/01/15(火) 18:27:25.61 0
今、二人の思いは通じ合い、二人は幸せになった。
過去を振り返ることも大切だけれど
過去をなかったことには出来ないけれど
それ以上に大切なことがある。
ももは、先に進みたい。

今から新しい未来を歩み始める。

それはきっと悪いことなんかじゃない。

ももはそう思っていました。
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   ル*’ー’リ / /
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167 :名無し募集中。。。:2008/01/15(火) 18:34:20.60 0
「うちが、えっと、ももを忘れちゃう前のうちも、
もものこと・・・好きだったのかな?」
「どう思う?ちなみは」
「うーん・・・きっと好きだったんじゃないかな。あたり?」
「このネックレス、ちなみがくれたものなの。」
ももは服の中にしまったネックレスを取り出しました。
ずっと隠していた、それです。
「あっ・・・これ・・・」
「そう、ちなみとお揃い。」
「じゃ、じゃあ・・・うちはもものこと・・・」
「ま、そういうこと・・・これがももの大切な宝物なんだ
ちなみとももを繋ぐ、大切なもの。」
「うちも・・・大切にするね、もも。」
にっこり微笑んでちなみは言いました。
だからつられてももも微笑むのでした。
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168 :名無し募集中。。。:2008/01/15(火) 18:36:37.21 0
粉々になった足の骨が完治しないちなみ。
落ちた衝撃で折れた肋骨が刺さった臓器が
なかなか回復を見せないちなみ。
まだまだ退院は遠いようでした。

そんなちなみを車椅子に乗せ、病院の中庭へ出ました。
天気がいいものだから、他にも人がたくさんいて、
みな太陽の光を浴びていました。
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169 :名無し募集中。。。:2008/01/15(火) 18:40:22.71 0
ももたちも太陽を浴びて、ぽかぽか暖かくて
幸せな気持ちで一杯でした。
こんな日々が続くように。
いつまでも幸せでいられるように。

「ちなみ、もものこと、好き?」

「好きだよ、うん、大好きなんだ・・・知ってるでしょ?」

「うん、知ってるよ、ももも、大好きだから。」

「えへへ、嬉しいなぁ・・・すごく、嬉しい」

ちなみがちょっとだらしなく笑いました。
そんな顔も愛しくて、ずっとそばで見ていたい。
ももはそう願うのでした・・・。
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   /  つ//  カチカチ
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170 :名無し募集中。。。:2008/01/15(火) 18:43:23.00 0
みやから逃げ疲れたりさことサキちゃんは、
「ばふぅーっ!」
って意味のわからない声をあげて芝生の上に
再び寝転がりました。
「捕まえたー!」
みやが、寝転がった二人に重なるように
覆いかぶさってきました。
「みや重いゆー!」
「あはは、ごめんごめんw」
みやが、上から降りると、また3人で空を見上げました。
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  州*‘ -‘リ / /
   /  つ//  カチカチ
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171 :名無し募集中。。。:2008/01/15(火) 18:46:20.20 0
「あ、ごめん、あたし電話だ。」
サキちゃんはそう言うと少し離れて
電話を始めました。
すると、みやが話を始めました。
「ねぇ、りさこ・・・」
「ん?なぁに?」
「素直になるってどういうことかなぁ。」
「ん?」
「ももがうちに言うんだ、素直になれって。
意味わかんないんだ・・・でも、わかりそうで
・・・だけど結局わからなくて・・・。」
「みや・・・」
「ってごめん、こんな話・・・あーあ・・・空が綺麗だなぁ」
みやが空を見て言いました。
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  州*‘ -‘リ / /
   /  つ//  カチカチ
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172 :名無し募集中。。。:2008/01/15(火) 18:48:45.33 0
「空は青くて綺麗で・・・いいなぁ・・・」
みやが呟きました。
りさこは、みやの方が綺麗だよって言いたかったけれど
言えませんでした。

みやと空はよく似合う。
ちょっと弱くて、儚くて。
それでも強い意志を持っていて。

みやと空。
雅空。

りさこの思いが通じたとき、
またこうして二人で空を見ていたい。

りさこはそう願っていました。
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  州*‘ -‘リ / /
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173 :名無し募集中。。。:2008/01/15(火) 18:51:34.31 0
このお話を読んでくださったみなさん
ありがとうございました。

動き出した気持ちと大人になりきれない幼さ。
伝わる気持ちと心地よい空間。
みんなはきっと少しずつ大人に近付いていく。
そんな日を寂しく、でも、嬉しく思って・・・。

それでは、Bye Bye またね。
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  州*‘ -‘リ / /
   /  つ//  カチカチ
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174 :名無し募集中。。。:2008/01/15(火) 18:51:54.39 0
──   雅空4   miyasora4──

おしまい
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   ☆ノハヽ  _
  州*‘ -‘リ / /
   /  つ//  カチカチ
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175 :名無し募集中。。。:2008/01/15(火) 18:55:19.38 0
──   雅空4   miyasora4──

主演:
 菅谷 梨沙子
嗣永 桃子

出演:
 夏焼 雅
 徳永 千奈美
 清水佐紀(サキ[二役]・回想・写真)
 須藤 茉麻
 熊井 友理奈
 学校の先生
 
以下割愛

176 :名無し募集中。。。:2008/01/15(火) 18:59:52.31 0
幸せな二人と蘇る記憶。素直な思いと涙と愛情。
あの子達に訪れる最後の試練。
青春の甘酸っぱい日々を綴った雅空
感動の最終章

近日公開



──   雅空5   miyasora5──



「そっかもも・・・素直の意味がわかったよ。」

177 :名無し募集中。。。:2008/01/15(火) 19:01:18.77 O
作者さん大量更新乙なのです。研修終わってみたらこのご褒美w
>>144 州*‘ o‘リ<143はシャッショーさん定期研修だゆー

178 :名無し募集中。。。:2008/01/15(火) 19:04:51.89 O
感動すた。・゚・(つд`)・゚・。
次が最終章か
なんか寂しいな

179 :名無し募集中。。。:2008/01/15(火) 19:07:11.98 0
さて、とりあえず区切りを付けてみたのです。

次をラストにして、りしゃみやを何とかしてあげたいと思います。

が、もちろん簡単にはいかないでしょうが・・・。

で、またももちの名前のところをミスりました・・・ショックだ。

そして他のスレでちょこちょこ書いてたらこっちが書けなくなったり

まぁ、いろいろありましたが・・・なんとか終わらせることが出来ました。

ではでは、今まで保全等していただいて感謝です!

次回スタートはまだちょっとわかりませんが

必ず完結させたいと思いますので、よろしくお願いします。

180 :名無し募集中。。。:2008/01/15(火) 19:17:21.76 O
>>179
乙です
ほんとに乙です

感動しまくりました°・(ノД`)・°・

天才すぎ
ゆっくりで全然大丈夫なんで楽しみにしてます

181 :名無し募集中。。。:2008/01/15(火) 19:25:47.05 O
告白のくだりで脳内で付き片が流れて目の前が滲んで困ったw
作者さん乙です

182 :名無し募集中。。。:2008/01/15(火) 19:48:24.75 0
うおおおおおおおおおおおおおおおお
感動した!!!!!!!!!!
まだおわらないでえええええええええええええ

183 :名無し募集中。。。:2008/01/15(火) 21:12:55.75 0
川´・_・リ<ほっ

184 :名無し募集中。。。:2008/01/15(火) 21:31:41.87 0
乙です
まじ泣いた
すげーすげー

185 :名無し募集中。。。:2008/01/15(火) 21:49:56.46 0
作者さんお疲れ様です
感動しました!!!
完結編も楽しみにしてます!

186 :名無し募集中。。。:2008/01/15(火) 22:29:09.27 0
うおおおおおおおおおお
良いぞ!あんた最高!作者様

187 :名無し募集中。。。:2008/01/15(火) 23:26:35.71 0
州*‘ o‘リ<ほだもん♪

188 :名無し募集中。。。:2008/01/15(火) 23:37:40.17 0
作者さんお疲れです
ものすごく感動し
雅空5期待してます

189 :名無し募集中。。。:2008/01/16(水) 00:04:31.62 0
終わるのが嫌だ―――――

190 :名無し募集中。。。:2008/01/16(水) 00:05:21.16 0
蘇る記憶ってまさか・・・いやまさかなぁ

191 :名無し募集中。。。:2008/01/16(水) 00:12:36.04 0
作者さんお疲れ様です
情景描写などがとてもリアルに文字の中に描かれていて感動です。
次回策も楽しみにしてます!!

192 :名無し募集中。。。:2008/01/16(水) 01:07:21.59 0
最高です!下手な小説より全然面白いです!

193 :名無し募集中。。。:2008/01/16(水) 02:07:50.45 0
続きが楽しみすぎる

194 :名無し募集中。。。:2008/01/16(水) 02:08:29.64 O
ノノl∂_∂'ル<ニタニタほ

195 :名無し募集中。。。:2008/01/16(水) 03:12:48.16 O
从o゚ー゚从<ほぜん

196 :名無し募集中。。。:2008/01/16(水) 04:36:37.27 O
ノノl;∂_∂'ル<ほ、保全はするに越したことはないんだからね!!

197 :名無し募集中。。。:2008/01/16(水) 04:39:09.98 0
   ρ
  ,;;::::::;::::;,
 C*‘ -‘D<ウチが何もかも思い出させてやるキー
@:::∪∪
  ∪∪

198 :名無し募集中。。。:2008/01/16(水) 07:40:28.96 0
州*‘ o‘リ<みやー

199 :名無し募集中。。。:2008/01/16(水) 08:34:44.71 0
 

200 :名無し募集中。。。:2008/01/16(水) 12:07:24.76 O
落ちるよ

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